有明海のカキ礁復活へ 潟に入って支柱立て 

山田 宏一郎

山田 宏一郎

 嘉瀬川下流の有明海で7月28日、カキの稚貝を付着させて育てるための支柱立てが行われました。これは、かつて有明海にたくさんあったカキ礁を復活させようという取り組みです。佐賀市大和町にあるさが水ものがたり館が発案し、NPO法人有明海再生機構と久保田まちづくり協議会が協力して、2年前から取り組んでいます。
 5月に、さが水ものがたり館に生い茂っていた竹を伐採して利用しました。この日は関係者約35人が船で沖合へ行き、1メートルほどに切った支柱を手作業で立てました。腰のあたりまで海面につかり、潟に足を取られながらの作業は1時間半にわたりました。作業終了後、4000本を超える支柱が500メートルほどの距離にずらりと立ち並びました。カキなどの二枚貝は、実は赤潮の抑制をはじめとした水質改善も期待できるそうです。カキ礁が復活すれば、有明海の再生にもつながるようです。
 昨年立てた支柱にはカキの稚貝が付着していました。さが水ものがたり館の荒牧軍治館長は、「うまくいけば4、5年で育ったカキが潟に広がり、カキ礁をつくるのでは」と手応えを感じていました。支柱立ては来年も行う予定です。

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