東与賀公民館長のコラム①
(令和2年8月20日(木)佐賀新聞「オピニオン」のページに掲載されました)
さわやかな響き
公民館に勤務して5年目を迎える。まだ、いや、もう5年であるが、やっと校区の市民社会に受け入れられてきたのかなと感じている。
佐賀市では「市民総参加子どもへのまなざし運動」が展開されて久しいが、公民館職員ともども、毎日が子どもへのまなざしの日と意識して、直接・間接的に実践している。
具体的には、児童生徒さんの下校時に、まずはあいさつを交わす。「どこまで帰るとね」と尋ねると「〇〇までです」との返事。「気を付けて帰ってください」と声をかけると、「ありがとうございます」とさわやかな響きが返ってくる。 もう一例を挙げると、マイカーでの通勤時に、交差点を渡り終えるまで横断歩道の手前で待つ。渡り終えると即座に振り向いて一礼するとともに、コロナ禍でマスク着用ではあるが、口の動きは「ありがとうございます」の一言と明確にわかるのである。
さらには、屋外作業を時々やっているが、決まりきったあいさつと、声かけすると、「ありがとうございます」の返礼に加えて「頑張ってください」との激励の言葉をいただくなど、逆に大人へのまなざしを受けている状況でもある。
このことは、日頃から、ご家庭をはじめ、学校、地域、企業さんが当事者意識を持って、まなざし運動を実践されてきた証しではないだろうか。
児童生徒さんの「ありがとうございますの」一言、感謝する心の表現が本当に素晴らしいものである。このような、さわやかでほのぼのとした自発的で基本動作が校区全域に定着すれば、子どもの成長はもちろんのこと、明るく、住みよいまちづくりにもつながるものではないだろうか。