東与賀公民館長のコラム⑩ ミカン収穫の応援

東与賀公民館

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(令和3年12月14日(金)佐賀新聞「オピニオン」のページに掲載されました)20220218134659-b5b83dd9665e3309f504b469e95a48fc0cbf307c.png

ミカン収穫の応援

秋の味覚、ミカンの収穫が最盛期を迎えた。家族はもちろん、労働力を確保しての短期決戦だ。
休日を利用して、知人のみかん収穫の応援に行った。雪が降り始める頃とされる「小雪」はすでに過ぎたものの、好天に恵まれ、汗ばむほどだった。ミカン農家は今も植栽から収穫まで全て手作業。少しはお役に立てたのかな?
一面を黄金色に染めるミカンは鈴なりに実り、1個1個はさみを入れると、しなっていた枝は徐々に元に戻った。「この1年間、本当にお疲れさま」。木々に思わずつぶやいた。
幼なじみが数人、後継者となった。中学時代の同級生の還暦祝い以来10年ぶりにそのうちの1人と再会した。繁忙期に長話は禁物。お互いあうんの呼吸で「元気しとったね」「元気しとかんばばい」との、少ないやり取りで心が通い合った。幼なじみの変わらない話し方やしぐさ。変わったのは髪が白くなったり、薄くなったりしたことぐらいだ。お互いの無事を確認できて何よりだった。
自宅前の家庭菜園に遊び心でミカンの木を何本か植えた。知人から育て方を教えてもらい、収穫したミカンのように実らせるというチャレンジ精神を胸に、家路に就いた。収穫の応援と幼なじみとの再会で感動的な一日だった。