嘉瀬町百景#4 四面神社

嘉瀬公民館

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今回は、元町にある四面神社を紹介します。

諫早神、温泉神、支々岐神、千々岩神の四柱の神を主神とする。創始の年代は不詳だが平胤貞が建久3年(1192)に再建したとの記録がある。国道207号線旧道沿いの一の鳥居は、鍋島二代藩主光茂と鍋島藩5名の家老の寄進で、二の鳥居は寛永11年鍋島初代藩主勝茂の寄進によるものである。明治維新までは鍋島家より祭費として毎年米五石が寄進されており、海の守護神として尊崇されていた。(参考引用:嘉瀬町史)


入り口は立派な門とともに板塀があり、重厚な雰囲気です。境内へ進むとまわりに大きな木々がありひっそりとしていました。雑草も少なく、掃除が行き届いているのでしょう、清々しい。

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右手にある社殿は佐田神社といい、熱病の神様として知られ、昭和の中頃までは豆腐を供え祈願する人が絶え間なく訪れていたといいます。お供えの豆腐を引く(下げる)と熱が引くといわれています。土地の者がお供えを引く決まりで、かつては境内で遊んでいる子どもに「早く豆腐を引いてくれ」と頼む参拝者もあったそうです。

年配の方に話をきくと、子どもの頃神社は格好の遊び場であった。おもちゃなどほとんどない時代、水鉄砲やコマなどの遊び道具は神社の竹を切って手作りしていたそう。夏は神社の横の馬入川(牛馬を洗うところ)で水遊び。飼い主に連れられた馬や牛がやってきて川の中で尿を出すこともあり、そんな時は大慌てで川から上がったそうです。



帰りに門の前に不自然な石の建造物があるのに気づきました。近づいてみると、どうやら橋の一部に見えます。後日詳しい人にきくと、太鼓橋の一部だそう。戦後、道路が整備されるたびに削られ、今は橋のてっぺんだけが残っているとのことでした。

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