長崎警備と佐賀藩(歴史講座報告)

嘉瀬公民館

嘉瀬公民館

幕末佐賀の歴史講座第1回は、郷土史家の森周蔵さんを講師に迎え9月2日(金)に開催しました。この日のテーマは『長崎警備と佐賀藩』。佐賀藩近代化の序章ともいえる、長崎警備について詳細に解説していただきました。


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長崎湾入り口の番所が外国船を見つけた際の緊急連絡を「白帆注進」といいます。当時大型の帆船といえば外国船しかなく、水平線の彼方に外国船を発見した場合、佐賀城に早飛脚で知らされました。白帆注進を受けた藩庁は直ちに城下10以上の寺社に早鐘や板木を打ち鳴らさせたといいます。それを耳にした藩士たちは、取るものも取りあえず所定の場所に駆けつけ、出動体制を整える仕組みでした。

森さんいわく、武士はもとより商人や農民に至るまで否応なしに「異国」の存在を常に意識させられ、鎖国には珍しい独特の雰囲気が佐賀にはあったのではないかとのことでした。



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幕末、幕府が設けた長崎海軍伝習所では、佐野常民をはじめとした多くの佐賀藩士が学びました。そして伝習内容を藩内に広めるため、三重津に「御船手稽古所」がつくられました。三重津海軍所のはじまりです。

次回(9月14日)の講座では、三重津海軍所について佐賀市文化財課より説明してもらいます。お楽しみに!



(嘉瀬公民館主催、参加者29人)