浮立を学び、奉納浮立への士気を高める

南川副公民館

南川副公民館

 平成29年9月28日(木)佐賀市文化財保護審議会委員の金子信二氏を招き、浮立について学びました。浮立は「風流」の当て字で全国的に多い民族芸能であること、県内には天衝舞の他、数種類の浮立があること、県内の天衝舞も市川系、七山系、神野系、川副系などに分けられることなど全体的な事に始まり、その由来や海童神社奉納浮立の特徴などの説明がありました。
 海童神社秋季例祭の時、豊作豊漁に感謝して浮立が奉納されます。浮立の出演者は、奉行、笛、鉦、大太鼓、和讃(ワサン)その他で構成され、神興巡業のときはお供として道囃子を奏しながら練り歩き、神社や御旅所の境内では、本ばやし、つくい浮立が奉納されます。本ばやしでは、主役の天衝舞人が、神前で神を拝み、囃子に合わせて舞い太鼓を打ちます。「すもとい(相撲取り)浮立」(つくい浮立)では、相撲甚句に合わせ、「ドスコイ、ドスコイ」と掛け声をかけながらの踊りも披露するのが特徴だそうです。
 そして諸役の持ち物や楽器の話もありました。テンツキ(頭上の戴く半月状の大きな被り物の名称)には、共通して「日・月・星」の三光が描かれているそうです。(ちなみに海童神社のテンツキには、三光と水と雲が描かれています)また笛の作り、和讃が身につける太鼓も打面が上だったり、横だったりそれぞれの浮立で異なるそうです。それぞれの地に根付き、長い年月を得ながら、土地にあった形に変わっていったという先生の言葉が印象的でした。
 今年も10月21日(土)に海童神社奉納浮立が執り行われます。南川副の人々が紡いできた思いを見にぜひお越しください。

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