「ひと 鍋島」
"おたっしゃ本舗"の愛称で知られている佐賀中部広域連合の地域包括支援センターは、佐賀市では概ね中学校区ごとに現在15か所にあります。今回は、おたっしゃ本舗鍋島の認知症地域支援推進員 實松礼子(さねまつあやこ)さんにお話しを伺いました。 (以下、敬称略)
― おたっしゃ本舗はどういうところですか。
實松: 高齢者の方の総合相談窓口です。地域に住む高齢者の方などが身近に相談できるところで、暮らしにかかわるさまざまな相談を受けています。主には、介護、医療、福祉に関する相談から、成年後見人制度や消費者被害・虐待防止などの権利を守る取組み、介護予防の支援、住み慣れた地域で安心して過ごせるよう、地域や個人の実情に応える活動をしています。皆様にはお気軽にはなしができる窓口として利用頂いています。
―佐賀中部広域連合とはどういう組織ですか。
實松:佐賀市、多久市、小城市、神崎氏、吉野ヶ里町の4市1町に設立された連合組織で、保険者として介護保険制度の運用がなされています。
―實松さんの仕事はどのようなものですか?
實松:私は認知症地域支援推進員として認知症を正しく理解してもらえるよう、公民館の行事などで情報提供や啓発活動をしています。またオレンジコーディネーターとして、認知症の方々の観点からの地域づくりにも積極的に関わっています。地域の皆さまや関係者のみなさまと協力する場面は多いです。
―高齢者のお困りごとにはどういうものがありますか。
實松:日々の暮らしの中で、今までできていたことが難しくなってきたということはよく耳にします。要因には年齢や病気による体の変化、家族構成の変化による環境の変化など色々ですね。おたっしゃ本舗だけでは対応できないこともあり、民生委員さん、佐賀市社会福祉協議会(以下、社協)等の関係機関・行政などと連携を図りながら対応しています。お困りごとには、日常の暮らしの中で"お互い様"の気持ちで解決できることも結構あると思います。
―社協さんとおたっしゃ本舗さんの違いはどういうところになりますか。
實松:社協は地域全体へのサポートという位置づけなので支援の対象者の年齢は不問です。一方おたっしゃ本舗は、介護保険の対象年齢の40歳以上ですが、利用者の多くは概ね65歳以上の高齢者です。ただ、仕事上では高齢者をとりまくご家族を含め様々な年齢の方々と関わります。
―おたっしゃ本舗にはどういう人が働いているのですか。
松:保健師、主任ケアマネジャー、社会保健師、社会福祉士や私のような認知章地域支援推進員などの専門職員が配置されています。おたっしゃ本舗鍋島は現在6人で鍋島と開成を担当しており、年間延べ1900件以上の相談を受け付けています。
―次に自治公民館についてお聞きします。鍋島校区は、20の自治会の町区のうち17か所に自治公民館がありますが、市立公民館との違いは何でしょうか。
實松:鍋島公民館までは行けなくなったが自治公民館までなら行けるという方々にとっては、より身近な自治公民館で顔なじみの人たちと気軽にと集える機会はとても楽しみにされていると思います。
―最後に今後の抱負をお聞かせください。
實松:誰もが安心して暮らしていけるよう、鍋島・開成地域のみなさんと一緒になって考えていきたいと思います。引き続き、顔をあわせて話ができる関係を築いていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
―本日はお話ありがとうございました。
聞き手:鍋島公民館館長 岸川いづみ
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