令和7年5月16日(金)、恒例の歴史探訪ウォーキングを実施しました。今回は、室町時代初期の1360年頃に創設された由緒ある禅宗寺院、東泉寺を目的地としました。
山門をくぐると、まず目に飛び込んできたのは、右手に佇む風格ある鐘楼です。約300年の時を経たというこの鐘楼は、瓦の一部や木造欄干の繊細な彫刻に当時の面影を色濃く残しており、その長い歴史を静かに物語っていました。隣には、昭和43年に東亜同文書院の操業生たちが建立した真島次郎先生の碑が並び、この地が育んだ人々の足跡を感じさせます。
さらに境内を進むと、中川副小学校校長時代に地域のお祭り「佐野祭」を始められた真島豹吉先生のお墓がありました。地域に根差した教育にご尽力された先生の功績を偲び、参加者一同、静かに手を合わせました。
東泉寺を後にした私たちは、帰路に鯔江の天満神社へと足を運びました。創建は不詳ながら、1843年に本殿が再建されたと伝えられるこの神社は、静かで落ち着いた雰囲気に包まれていました。本殿の背後には鬱蒼と茂る木々があり、そこにはサギが大規模なコロニーを形成していました。その糞や大きな鳴き声は、近隣住民の方々の悩みの種となっている様子が窺えました。
麦秋を控え、田んぼの麦が黄金色に色づき始めた頃、空は今にも雨が降り出しそうな気配。蒸し暑さの中ではありましたが、歴史の重みと自然の息吹を感じながら、心地よいウォーキングを楽しむことができました。今回の探訪を通して、地域の歴史と自然に触れ、改めてその魅力を再発見する貴重な一日となりました。