市川天衝舞浮立 4年ぶりに開催

かかお

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標高400mの富士町市川で、4年ぶりとなる「市川の天衝舞浮立(昭和40年7月23日佐賀県重要無形民俗文化財指定)」が奉納されました。
天衝舞浮立は玄蕃一流浮立ともいわれ、佐賀市を中心に伝承されています。市川の天衝舞浮立は三日月形の雲龍を描いた2mほどのテンツキ(天衝)とよばれる大きな紙張りの前立てを頭に付け、腰にゴザを下げた舞人が両手にバチを持って大太鼓を打ちます。
出演者は、笛・お謡・鉦打ち・モリャーシ・棒使い・パンパコ・扇子踊り等で構成されています。
曲目は、道行・鳥居がかり・神の前・まくり等で、神の前・まくりの曲目でテンツクミャーがテンマツを振り回しながら祭り笛に合わせて舞い踊ります。[佐賀市HP佐賀県重要無形民俗文化財から引用]天衝舞天衝舞浮立の一番の見せ場。舞人は今年で世代交代。慎重に軽やかに舞いました。

笛吹き笛の音色が響くと「浮立が始まった」と感じます。

鉦うちとバレンg市川を代表する組織のバレンが中心を周る間、鉦打ち、モリャーシ、パンパコ、扇子踊りは踊り続けます。

やっこ踊りやっこ踊り。鉦打ちの踊りですが、これがきつい。「ありゃよかったにゃーのにゃ」

棒つきゃー棒使い。本来は高校生以下で行うのですが、少子化と4年ぶりで今年は0。鉦打ち人はほとんどが子どもの頃棒使いで参加していました。お宮では花見の1番。「さっ、えい、えーい、えいとー、さっ、えい、とー、えいさっ」

しめ縄諏訪神社鳥居のしめ縄は、浮立の時と正月祭りで取り替えます。浮立に参加ししめ縄をくぐる時は、頭取さんたちが通りやすいように頭取棒でしめ縄を上げてくれます。

行列宿(今年から公民館)→お宮→お寺→宿へ移動する時は、一部区間を道行を奏でながら行列をつくり練り歩きます。長い列になるので見ごたえがあります。順番は、バレン・お謡い・笛・太鼓・パンパコ・鉦打ち・モリャーシ・扇子踊り。

パンパコパンパコ。見た目は華やかでも大変な役目だそうです。浮立のもう一方の主役。きれい。

扇子おどり扇子踊り。小学生以下の女の子が参加してくれます。かわいい。

舞人と鉦うち15年間舞人を務められた友田孝弘さん。佐賀新聞にも載っていました。あいさつにもありましたが、後継者もできて市川の天衝舞浮立の継続が可能になりました。鉦打ちをバックに素敵な笑顔です。お疲れさまでした。