8月30日(水)、佐賀県立博物館・美術館 佐賀県立宇宙科学館兼務職員の、佐久間理恵さんをお招きして、「身近な植物の観察」を開催いたしました。
最近のドラマの影響もあってか、どんなことをするのだろうかと早くも関心を寄せられていたこの講座ですが、観察ありスケッチありと、ドラマと同じような、または学生時代に戻ったような内容となりました。
まずは夏から秋に見られる身近な植物についてお話がありました。同じつゆくさでも、様々な種類があることや、植物の環境によっては気孔が葉の裏側ではなく表側に多く存在することもあるなど、興味深いお話が続きました。
その後、ワークショップとして、植物の観察をしました。広辞苑では、「観察とは物事の姿を間違いなく理解しようとよく見ること」と記されているそうです。そのままの形を写し取るということで、受講者のみなさんは真剣に標本をご覧になり、黙々とスケッチをされていました。
次につゆくさの裏側を薄く剥がし、セロテープでとじました。なんとこれがプレパラートになるそうです。はてはて?と思っておりましたら、講師の方から、手作りの顕微鏡が配られました。これは、ダンボールに2mmのガラス玉をはめ込んだもので、オランダの商人でもあり科学者だった、アントニー・ファン・レーウェンフックという人が作った顕微鏡をモデルに作られたものだそうです。これに先程のセロテープ(プレパラート)をあてて、光の方をみましたら、うっすらと細胞のようなものが見えました。(注意:くれぐれも太陽を直に見ないようにとのことです。)ツユクサは表皮が剥がしやすいので、この研究に向いているとのことでした。
最後につゆくさの花びらを紙にこすりつけ、青く色素がついたところに、水を含んだ綿棒をあてていくと、色素がとれ、薄くなりました。染め物の下絵にツユクサが使われていたのは、そういった理由だったのでしょうとのことでした。
全体で1時間30分の講座でしたが、皆さんは学生時代に戻ったようだったと、大変喜ばれていました。