6月27日(金)、松梅公民館において佐賀市職員・内田勝也さんから「みんなが笑顔で暮らせるために」と題し、講演をしていただきました。講演には14人の方が参加され、地元住民のほか、社会福祉協議会やおたっしゃ本舗大和からも参加いただきました。
講演とワークショップ
内田さんは、生まれつきの難病により車椅子での生活を送られています。そのため、講演冒頭は自分の生い立ちから始まり、障がい者としてこれまで歩んできた35年の道のりについて、時にはユーモアを交えながら参加者が傾聴するように話されました。また、「ハートフルワークシート」と名付けられた街の地図を使用してのワークショップもあり、困っている人をはじめ、高齢者や子どもなどいろいろな人たちがみんなで支え合える地域づくりについて考える有意義な講座となりました。
講演で特に強調されたこと
○「3つの"さ"」の解消
外に出かけたいが、 車椅子障がい者に
とって
・「高さ」〜自販機、ポストなど
・「段差」〜建物入口
・「狭さ」〜建物内の通路
があり、二の足を踏んでしまう。
○「2つのバリアフリー」社会の実現
健常者も障がい者もみんなが笑顔で暮
らせるためにはどうすればいいのか。そ
れには
・「ハード」面〜エレベーター、多目的
トイレ、ノンストップバスなど
・「ハート」面〜人の優しさ
の2つのバリアフリーの整備が必要であ
る。困っている人に気付き、手伝いが必
要であるか考え、困っていれば声をかけ
るという行動を起こしてもらいたい。
○声かけの仕方
サポートの声かけとしては、「大丈夫で
すか。」より「お手伝いすることはありま
せんか。」という声かけが欲しい。★内田さんがSAGSA2024全障スポ 陸上競技「スラローム」と「ビーンバッグ投」部門で受賞された金メダル
ワークショップ
「ハートフルマップシート」と名付けられた1枚の街の地図を見て、誰が困っているかを当てるというものです。15箇所ありましたが、参加者の皆さんは全部正解するのは難しかったようです。
★「ハートフルマップ」を見ながら話し合い内田さんのまとめの言葉
難病を患い、辛い思いをして嫌になったこともあった。治ることを願っても現実は変えられない。たった一度の人生をどう生きるのか。過去は変えられないが、これからの人生、未来は変えることができる。同じ人生ならば前を向き、上を向き、楽しいことを求めて生きていきたい。たった一度の人生だから後悔のない生き方をしたい。
参加者の反応 〜 涙を流す人も
全ての参加者から「講演の話を聴いてとても良かった。」という評価をいただきました。内田さんの生まれながらの障がいに対し、マイナスをプラスに捉える志向は感銘を受け、中には涙が止まらない方もおらました。また、それぞれの方が
○残る人生を最高と思えるように変えて
いきたい。
○障がい者への気付き、自分の考えを行
動に移せるようにしたい。
などの感想を述べられていました。