【報告】 第5回 合同さが学講座「佐賀の鉄道の歴史と未来〜日本の鉄道は佐賀から始まった〜」

諸富町公民館

諸富町公民館

日 付:令和5年12月12日(火曜日)

講 師:さが鉄道研究会 会長 古賀 宏 さん


 さが学講座の第5回目が、諸富町・北川副公民館のオンラインによる合同形式で12月12日(火曜日)に開催されました。

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 今回の講座では、1872年(明治5年)に、新橋横浜に初めて鉄道が開通したが、実はそれ以前に、佐賀で我が国初の蒸気車が走っていた。また、当時外国との交流があった長崎の船で見た蒸気車を作ろうと佐賀鍋島藩主鍋島直正がその雛形を佐賀市多布施の精錬方で走らせたこと。この雛形が、その後の日本の科学技術の基礎となり数々の功績を残していることなどを説明されました。

 その後、1891年(明治24年)8月20日に佐賀駅が開業し、また1904年(明治37年)から佐賀馬車軌道、更には佐賀電気軌道や肥筑軌道など日本の鉄道の原点と歴史が佐賀から始まったことなど、具体的な地名を盛り込みながら、豊富な情報とともに熱く語られました。

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 特に国鉄佐賀線(1935年~1987年)は、講師自身もよく利用されていたことや一日一往復でグリーン車付の4両編成「急行ちくご」が運行していたこと、更には国の重要文化財である筑後川昇開橋、味の素九州工場への引き込み線の存在など、諸富町にも深く関係ある話で貴重な講演となりました。

 合わせて講師自身の幼少の頃からの体験談や、会長をされている「さが鉄道研究会」の活動内容など、詳しい鉄道関連情報、今後の佐賀の鉄道の未来やこれからの公共交通の在り方など様々なテーマを語られました。

 特に「せっかくの筑後川昇開橋、佐賀の新たな観光スポットとして全国にアピールできるのでは、例えば一区間だけでも当時の国鉄色ディーゼル、トロッコ電車又はミニSLを走らせても面白いのでは」の提案には、講師の鉄道大好きな一面、人柄がよく伝わってきました。