人生いきいき講座⑤「聞こえにくい方の快適なコミュニケーションのためにできること(加齢性難聴のお話)」

東与賀公民館

東与賀公民館

9月1日(金)に東与賀農村環境改善センターにて開催しました。

佐賀県聴覚障害者サポートセンターより言語聴覚士の古川慎太郎さんを講師にお迎えして、耳や聴こえに関するいろんなお話をしていただきました。

いきいき1.jpg最初の方では、耳の中の構造や音が聞こえる仕組み、耳垢はどうやって出来るのか、また普段行っている耳の掃除の仕方で注意することなどを教えていただきました。

内耳にあり、聴覚を司る感覚器官である蝸牛管が納まっている、側頭骨の空洞である「蝸牛」は、かたつむりのような螺旋状をしています。蝸牛の中にある音の振動を電気信号に変えて脳に伝える役割を果たしてるのが有毛細胞ですが、哺乳類の有毛細胞は、加齢や強大音曝露、耳毒性薬物、遺伝子などで一度減少や損傷すると再生することはないそうです。蝸牛の入口側から高音→低音の順番に有毛細胞が生えており、一番手前の高音の有毛細胞から減少、損傷していくため、加齢などにより高音(体温計、電子レンジ、スマホなどの電子音)が聞こえづらくなっていくそうです。

また、耳鳴りの仕組みについても教えていただきました。
蝸牛が音を伝えにくくなっていると、電気信号がしっかり届いていないと脳が錯覚を起こし、足りない電気信号を補おうとして脳が興奮している、それが耳鳴りが発生する原因でした。つまり、耳鳴りは耳ではなく脳が起こしているということです。

いきいき2.jpg

その他にも耳の関するいろんなことを知ることができました。
また、講座終了後には希望者に聴力検査を実施、日頃聴こえに不安をお持ちの方の相談にも応じてくださいました。

参加した方からは、

・耳の掃除は小まめにしなくていいとの事でびっくりした
・難聴と認知症が分かりやすく、予防できたらいいと思った
・本当に勉強になりました、サポートセンターに行きたいと思いました

などの意見が出ていました。