東与賀公民館長のコラム㉓ 国会議員の不祥事に

東与賀公民館

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(令和6年1月20日(土)佐賀新聞「オピニオン」のページに掲載されました)

 政治資金パーティー収入の裏金問題で、派閥ぐるみの不祥事が堂々と行われていた。このことは選挙民に対する背信行為はもちろんであるが、派閥のあしき文化・風土、長年のしがらみ、規範意識の欠如でもある。

 国会議員は選挙民に選ばれた地域の代表であるが、このような議員に将来の国づくりは任せることはできない。庶民のためなのか、議員自身のためなのか、本末転倒も甚だしい。驕りと怠慢でもある。


 国会、内閣及び裁判所が独立した機関であることは言うまでもない。相互に抑制しあいバランスを保つことで権力の濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障するとなっているが、本来の機能をはたしているのか。


 特に、検察について、力の弱い者への対応はいかがだろうか。取り調べにおいて、「検察官である私の仕事はあなたの供述を変えること」だと豪語する事例もあったという。事実関係の捜査の前にそういった言葉が出るということは恫喝でもあり、相手を見ての対応であり、まさに公平・公正さに欠けている。


 過去には、当事者の人生そのものを大きく左右し取り返しのつかない結果になったこともあった。そのほか調書の改ざんなどは言語道断。権威の失墜である。


 国会議員については民意を問う前に、有識者による資質審査、国会議員の定年制、不祥事を起こせば辞職する誓約書などの対策が急務だろう。また、諸外国の制度なども考慮し抜本的な見直が必要である。


 最後に大事なことであるが、選挙結果は国民の責任であることも忘れてはならない。
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