大財二区の自治会組織
大財二区は、循誘校区で3本の指に入る大町区だ。
エリア
メイン道路は、東西を佐賀銀行本店から兵庫地区を貫く「市道」と、片田江から戸上電機・佐賀駅につながる「県道」。
二つの道が交差するのが、人力うどん、佐藤整形外科の四つ角。
ここから扇状に大きく広がるのが大財二区。
- 北側
一部は大財一区のエリアだが、佐賀土地改良会館や高層のマンション2棟などがあり、市役所庁舎(東入口)までが、一番近い住民は約100メートルの近距離。 - 西側
近く整備される市交通局手前、そして愛敬町(勧興校区)に隣接。 - 南側
大財通りの佐賀トヨタ、佐賀日産自動車の交差点。 - 東側
スーパーマルキョウをはさんだ大溝川西岸まで。
自治会組織
- 役員は9名。ほかに監事2名。
- 9名の役員のうち、他の町区にはない「地区委員」という役職を置いている。
大町区なので、班長を統括する目的で、エリアを東、中、西の3地区に分け、それぞれ班長のまとめ役を担っている。 - 班の数は43班(東地区17、中地区15、西地区11)。
- 世帯数
400世帯。これはあくまで班長が集金する世帯で、その世帯に対して回覧板も回る。 - マンションの約150世帯は、ほとんど自治会費を管理会社に家賃と一緒に納入しているので、管理会社から自治会にまとめて納金される。ただし、回覧物は不要。
わが町の特色
- 南北の県道大財通りには、街路樹が一本も植わっていない。
南の片田江から戸上電機まで伸びる大財通りは、明治以降、米穀取引所、金融機関、陸運事務所、自動車関連企業などが集中する商業地で、車の出入りがしやすいように、街路樹を受けなかったようだ。
一方、東西を兵庫地区まで貫く市道には、メープルの木が植樹され、今は大木に成長して、特に秋の紅葉が美しい。 - 町の南東に大財公園があるが、実は昔は火葬場だった。
半世紀前、山あいの金立町に新しい火葬場ができるまでは、市民みんながお世話になった。
移転後に公園化し、鎮魂碑を建立して、毎年8月に大財地区の七町区の自治会長や大財商工振興会のみなさんが参列して法要を行っている。
公園には子どもたちの遊具やトイレも整備され、長寿会の皆さんが自主的に清掃と営繕に携わっている。 - 公園の北側には、市街地では見かけない田園風景が広がっている。
10月上旬に稲刈りが終わったが、代掻きや田植え、水が入った水田でのカエルの大合唱が楽しめ、シラサギ、アオサギ、スズメ、カラスの群れもやってくる。
ウォーキングや散策を楽しむ住民たちは、田んぼを通して四季の移り変わりが楽しめる。 - 10階建て以上の高層マンションが町内に4棟ある。2027年春には、さらに1棟が大財通りに完成する。
これらマンションのうち、分譲は2棟、賃貸は2棟、来春完成のマンションは分譲で販売中。
このほか、町内には3〜4階建てのマンションも多数。
マンションの住民も自治会に加入している。ただ、賃貸マンションは会費の納入のみ納入してもらい、班は作っていない。
「回覧物は不要」との住民の意向で、回覧物は届けられない。
一方、分譲マンションは班を置き、班長が回覧物を届けている。
大財通り周辺に高層マンションが集中しているのは、その利便性。
分譲マンションの売出しパンフレットには「佐賀駅まで歩いて10分、市役所まで7分。小学校、病院・クリニック、バス停もすぐ近くに。スーパー、コンビニ多数...」。
さすがに「ネオン街が隣合わせ」とは書いていないが、とにかく生活が便利な町区だ。 - 佐賀の名物イベント、秋空を彩るインターナショナルバルーンフェスタを立ち上げるきっかけをつくったのは、大財地区の有志たちだった。
大財通りを中心に、企業・事業所が軒を連ねる街なかでは"三夜待ち"が盛んに開かれていた。
その酒席から「佐賀でバルーン大会を開こう」との声があがり、早速、バルーンを持つ事業所もあらわれた。
その後、バルーン協会の理事長、副理事長などに大財商工振興会などのメンバーを送り込み、今の大会につながっている。
大財二区自治会では、地域の子どもたちに"バルーン発祥の地・おおたから"の誇りを持ってもらおうと、年1回、循誘小学校グラウンドでバルーンの係留飛行も催している。
タテ糸とヨコ糸で丈夫な組織づくり
自治会の組織をタテ糸とするならば、ヨコ糸にあたるのが町内に活発に活動する各種団体や趣味の会の存在だ。
ふれあいサロン「さわやか」
73歳から95歳まで、21名が月1回の例会に参加。
食事や茶話会でのおしゃべりやカラオケ、ビデオ体操、脳トレ(しりとり、指あそび)などを楽しんでいる。
合間に研修旅行やクリスマス会もある。
数年前までは男性もいたが、コロナ禍以降は参加がない。
ふらわークラブ
大財二区は、校区でも3本の指に入る大町区だが、大町区ゆえの弱点がある。
それは町民が一堂に集まる催しがつくりにくいとの悩み。
とりわけ5年に及んだコロナ禍が、私たちの足を引っ張った格好だ。
その弱点をカバーする存在が『ふらわークラブ』の活動だ。
中心で活動するのは、8名の役員たちだが、企画するイベントによって新たな支援者(サポーター)が集まる仕掛けだ。
そのため、支援者が集まりやすい土、日曜日にイベントを集中させている。
とくに、次代を担う子どもたち・保護者を引っ張り出す仕掛けに気を配っている。
9月の「月見会」、師走の「モチつき会」は、子どもたちと一緒に月見ダンゴをつくったり、一緒についたモチを丸めたり。
毎回十数名の子どもたちが参加する人気のイベントだ。
この間、救急救命講習会を開き、佐賀広域消防局の職員から実習指導を受けるなど、町民が集まりやすい場を提供している。
長寿会
大財一区と大財二区の長寿会が合流して「北部長寿会」をつくって活発に活動している。
実に多彩な活動で、住民の約3割を占める両町区の高齢者の皆さんを元気づけてもらっている。
"実に多彩"と表現した理由はこうだ。
高齢者の見守り、児童たちの登下校の見守り、フワラーロードなど地域の道路の清掃奉仕、フラワーロードの花壇づくりのほか、「健康を守る、維持するダンベル体操、ペタンク、いご手玉、スカットボールといった体を動かす講座も展開。
しっかりしたメニューがそろっている。
このほか、教養講座や認知症予防、栄養講座といった"座学"もある。
昨年は、初めて百歳の方が長寿会から誕生。大財一区の山本せツさんだ。
ダンベル体操で元気に体を動かす山本さんら北部長寿会の様子を、会場の二区自治会館に、引馬佐賀県副知事が訪れて激励、「逆に元気をもらった」との祝辞をいただいた。
おおたから がんサロン「元気」
3年前にNPO法人クレブスサポートと連携して、二区自治会で月1回(第3日曜日午後1時)がんサロンを開いている。
毎回、ゲスト講師を招き、講話のあと、交流会を開いて、がん体験者(サバイバー)同士の情報交換や、不安、悩みを出し合っている。
ゲストは、がん体験者のほか、がん治療の最前線で頑張っておられる医師らを招き、助言を聞いたりしている。
サロンには「ルール」がある。
『病院や医師・看護師の悪口は言わない』『サプリメントの紹介や販売は禁止』『宗教の勧誘はしない』『発言時間に気を配り、一人で時間を独占しない』など、"七つの誓い"を会場に張り出して、みんなで確認したうえで会をスタートする。
直近の10月例会(2026年10月18日)では、佐賀大学名誉教授で、現在、白石町の高島病院で「未来型医療研究所」を開設されている末岡榮三朗医師を講師に招き、「尿検査でがんリスクがわかる」という最先端の検査法について話してもらった。
このがんサロンは広く開放し、町区外や県内各地からも参加がある。
スポーツ協会
コロナ禍が明けて元の活動に戻ったスポーツ協会。
久しぶりに校区民スポーツ大会が2026年10月4日に開催され、町区の2張りのテントの下で交流を楽しむことが出来た。
フィナーレの年齢別リレーで優勝したこともあって、終了後に自治会館で開いた交流会は、子どもたち、保護者も加わり盛り上った。
子ども会・PTA
少子化が加速して進行している実態に、あらためて衝撃を受けている。
ことしの小学校の新一年生は、この大町区でも、たった2名(循誘小学校)。
循誘小学校の新1年生は、開校以来初めての1クラスとなった。
二区自治会の活動方針の一つに「大財の子は大財みんなで守り、育てる」を掲げているが、この「ヨコ糸」がしっかりしていないと自治会の組織は弱まるのが目に見えている。
趣味の会
趣味の会も"ヨコ糸"の一つだ。
二区自治会館で活動しているのは「マージャン会」「男の会」「書道教室」の3つ。
- 「マージャン会」は女性5名が週1回、"ジャン卓"を囲み楽しんでいる。
パイを積み、終わればバラす行為は、ストレス解消に、数字の計算で認知症予防に、まさに健康マージャンだ。 - 「男の会」は月1回。コロナ禍以前は、自治会館の炊事場で、男性たちが集まって料理を作っていたが、現在は持ち寄りで交流を楽しんでいる。
料理を作るのは、意外に頭を使い、段取りも大変。
奥さまたちの苦労も分かるというが、実は自分たちのボケ防止にもいいというのが、この会のメンバーには分かっている。 - 「書道教室」は月1〜2回(日曜日)。
大人たちだけでなく、佐賀北高の書道部で活躍している実力者たちもやってくる。
自治会活動の課題と新たな挑戦
自治会のエリア・区域の線引きには、長い歴史といきさつがあり、容易に変更はできない。
しかし、最近の自治会を取り巻く環境は、区域とは関係なく変化が舞い込んでくる。
端的な事例が「災害」である。
とりわけ大財地区は「水害」に敏感だ。
昭和28年、嘉瀬川が決壊して佐賀市は大水害に見舞われたが、その後、北山ダムができても中心街の水害はなくならない。
"内水氾濫"というやつだ。
中心街に近い大財二区も、いつも梅雨時や台風シーズンは神経をとがらせる。
そこで考えたのが、水害は一町区の問題ではなく、町区を越えて広域的に対策を考えるべきだということだ。
6年前、当時、大財一区の会長だった森 裕一さん(故人)に「一緒にやろう」と呼びかけたら、即座に「やろう」との返事。
さっそく両町区の消防団にも参加してもらって、合同役員会で広域連携がまとまりまった。
具体的にはまず住民の避難場所の確保だ。
両町の住民が自由に避難できる4つの施設を両町区内で確保できた。
浸水したとき、校区の避難所(循誘公民館)までは遠い。
まして高齢者には無理と分かっているので、とりあえずは両町内の避難場所を気兼ねなく使ってもらおうとの戦略だ。
幸い、これまで避難が発生するほどの大雨・浸水はなく、利用実績はゼロ。
しかし、このゼロはありがたい数字で、このままゼロが続いて欲しいと願っている。
一区と二区の連携と広域的な事業の取り組みは、水害対策以外にも広がっている。
県道と市道の交差点から約100メートルの道路両わきにフラワーロードを作っているが、両町をまたがる実行委員会をつくって共同作業、管理を行っている。
春と秋の2回、両町自治会役員、班長のほか、長寿会、子ども会など、各団体からボランティアが出て、花苗植えや水の管理などを実施し、往来する車のドライバーや歩行者を楽しませている。
次のテーマは「防犯」。
さらには長寿会を見習って、両町区で独自に開催している「がんサロン」など、各種事業を広く両区町民が自由に参加できるようにする広域事業の展開を考えている。
この大財二区自治会活動報告は、二区自治会の吉野徳親会長がまとめました。
光ってるね
枝永一馬さん(北部長寿会会長)
大財一区と二区の長寿会を束ねるリーダー。
さまざまな企画づくりと行動力は現役並みのパワーだ。
体調が少し悪く、参加をためらっている会員宅まで車で迎えに行く気配りも。94歳。
つい最近、よき相棒だった奥様を見送られたばかりだが、初七日を待たずに予定通りダンベル体操を開いていただき、みんなが驚いた。
現役時代は自衛隊で活動されていたためか心身ともに元気。
今もゴルフはコースに出てスコア100を出す実力。
子どもたちの登下校の見守り隊では、毎朝、登校時の児童たちを見送る。
約30名の児童の顔はもちろん、一人ひとりの登校時間まで把握されている。
川副 薫さん(二区自治会役員【会計】)
大財二区は、すぐれた使いやすい会計処理システムを構築している。
数字を打ち込めばたちどころに現在の自治会の経営状況が分かる。
頼もしい"金庫番"だ。
川副さんのもう一つの顔は、自営業(ミシンの修理・販売)の片わら、楽しんでおられる熱気球(バルーン)のパイロット。
フライワンというチームで、佐賀の大会はもちろん、全国各地の大会にも参加、つい最近まで同じ大財出身の佐賀バルーンフェスタ組織委員会水町理事長のもと、副理事長を長年つとめられた。
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大財の人たちが最初に声を挙げて熱気球大会が立ち上がったが、その核となったのが川副さんら大財の人たち。
二区の子どもたちに、毎年、バルーン係留飛行を楽しんでもらう企画の仕掛け人でもある。
このところ、雨や風の影響で実行できないでいるが、二年前は、循誘小学校グラウンドで、早朝に子どもたちと一緒にバルーンを立ち上げた。
残念だが風が強くなり、半分ふくらんだところで、子どもたちは球皮のなかにもぐり込んで気球の大きさを体感した。
来年の係留飛行の実現を楽しみにしている二区の人たち、子どもたちだ。









