9月29日(火)、佐賀市富士町で、佐賀県が絶滅危惧Ⅰ類種に指定しているトンボ「ミヤマアカネ」の保全活動が行われました。
この日、保全活動に取り組んだのは、小中一貫校富士校小学部5年生の子どもたち。
平成28年度から始まったこの活動は、今年で11年目を迎えます。
地元、富士校の子どもたちと、自然環境の保護・保全などに取り組むNPO法人SATOMORI、佐賀市などが連携し、続けている活動です。
佐賀県内で知られている生息地は、ここだけ
ミヤマアカネは、佐賀県が絶滅危惧Ⅰ類種に指定しているトンボです。
現在知られている限り、佐賀県内でミヤマアカネが生息している場所は、富士町古湯付近の河川敷のみと言われています。
そんなミヤマアカネが、これからもこの場所で暮らしていけるように、子どもたちは毎年、保全活動を続けています。
「産卵しやすい場所」をみんなでつくる
今回の活動では、ミヤマアカネが卵を産みやすい環境を整える作業を行いました。
ミヤマアカネが産卵する場所となる水面には、ヨシなどの植物が伸びすぎることで、環境が変わってしまうことがあります。
そこで、事前にNPO法人SATOMORIの皆さんが、伸びすぎたヨシなどを刈り取りました。
子どもたちの役割は、その刈り取った草を河川敷から運び出すこと。
一見すると地味な作業に見えるかもしれませんが、ミヤマアカネが産卵しやすい環境を維持するためには、大切な作業です。
子どもたちは力を合わせて草を運び出し、ミヤマアカネが暮らしやすい場所を整えていきました。
いよいよ、ミヤマアカネ観察会
環境整備の後は、子どもたちが楽しみにしていたミヤマアカネの観察会です。
講師を務められたのは、佐賀大学農学部技術補佐員(研究推進員)の喜多さん。
河川敷の中でも、ミヤマアカネが産卵していると思われる場所など、「いそうな場所」を子どもたちと一緒に探していきました。
そして、見つけたミヤマアカネを観察しながら、その特徴について説明していきます。
「これはメスです」
「ここに成熟したオスがいました」
成熟したオスは、胴体がきれいな赤色に変わることなど、実際のミヤマアカネを見ながら学ぶことで、子どもたちの理解も深まっていきます。
今年は12匹を発見!
この日の観察会で見つけたミヤマアカネは、
オスが4匹、メスが8匹。
合わせて12匹を確認することができました。
昨年の観察会よりも多くのミヤマアカネを見つけることができたそうです。
講師の喜多さんからは、
「これも皆さんの先輩など、毎年保全活動を続けてきた成果かもしれません」
との言葉もありました。
毎年少しずつ積み重ねてきた活動が、ミヤマアカネが暮らせる環境を守ることにつながっているのかもしれません
10年後、20年後もこの場所で
今回の活動を通して、子どもたちはミヤマアカネの生態だけでなく、「地域の自然を守る」ということについても学びました。
佐賀県内で、現在知られている生息地がここだけというミヤマアカネ。
だからこそ、この富士町で暮らす子どもたちが、その存在を知り、守る活動に関わることには大きな意味があります。
子どもたちには、
「佐賀県でここだけのミヤマアカネを守る活動を誇りに、大切にしてください」
というメッセージが伝えられました。
そして担任の先生からも、
「大人になった10年後、20年後も、ミヤマアカネが住んでいる富士町にしてください」
との言葉が。
今、子どもたちが守っているのは、目の前の一匹のトンボだけではありません。
10年後、20年後、その先の未来にも、この場所でミヤマアカネが飛び交う風景を残していくこと。
そのための活動を、富士町の子どもたちは11年間にわたって続けています。
今年見つかった12匹のミヤマアカネも、そんな活動の先にある未来への、小さな一歩なのかもしれません。
◆まなざしタウン 富士校区
◆まなざしアーチ NPO法人SATOMORIの皆さん、佐賀大学農学部技術補佐員の喜多さん
佐賀市教育委員会
社会教育課
子どもへのまなざし運動・若者支援推進室
~できる人ができる時にできる範囲で~
★子どもへのまなざし運動 推進中!★





