子どもたちの「できた!」の笑顔があふれるまち西川副

 西川副校区には、子どもたちの「できた!」を生み出し、成長をともに喜んでくれる地域のまなざしがあります。6月に、西川副公民館で行われた子どもの体験の場に関する2つのイベントに伺いました。

 6月28日(土)、西川副まちづくり協議会絆部会による「絆の学校」が開催されました。「絆の学校」は、絆部会と西川副公民館が協同し、子どもたちが地域の大人と一緒に様々な体験活動を行う場として開催されています。もとは、通学合宿に参加してほしい、楽しさを知ってほしいとの思いから始まったこの取り組み。今回は14人の子どもたちが参加しました。
 はじめにオリエンテーションが行われ、絆部会の古賀さんから「今日はお家の人がいないから、何でも自分でしないといけませんよ」と話がありました。そうです、絆の学校は基本的に子どもたちだけで参加します。今回はお弁当づくりをした後、路線バスで移動し、歴史的建造物の見学をします。子どもたちは不安とワクワクが入り混じった顔でお弁当づくりのために調理室に入っていきました。

 お弁当のメニューは、たまご焼き、ちくわきゅうり、たこさんorかにさんウインナー、ミニトマト、みそ玉、そしておにぎり。子どもたちは2~3人ずつ各調理台につき、「抑える手はにゃんこのお手手で」「ここポイント。巻いた卵の下にも卵液を入れてあげると上手に巻けるよ」など地域の方々に丁寧に教わりながら、慣れない包丁で慎重に切ったり、焼いたりして調理し、一時間ほどでおいしそうなお弁当ができて嬉しそうでした。

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 できたお弁当を持って、西川副公民館から大詫間公民館まで路線バスで移動。無事に到着しましたが、中にはお金を多く払ってしまったのか、所持金が合わないなどのハプニングも...!初めて路線バスに乗った子もいたようで、小銭を数えたり、バスの乗り方を教わったりと、これもまたいい経験になったようです。
 お弁当を食べてボードゲームなどでひと休みした後は、国の重要文化財、山口家住宅まで歩いて見学に行きました。案内は、元教員で現在は大詫間まちづくり協議会会長の山口正彦さん。大詫間のまちの歴史や山口家住宅について、「大詫間って、川に囲まれた島だって知ってた?」「じょうご造りは、屋根の真ん中がへこんでる。よし葺きの屋根。昔の建築ってすごかったんだって思ってもらえれば」と説明され、子どもたちは「屋根がハチの巣みたい!」「これ取ったらどうなるんだろう?」など、興味深そうに見学していました。

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 その後はまた徒歩で大詫間公民館に戻り、路線バスで西川副公民館に戻っていきました。この日の感想を聞かれた子どもたちは、「たまご焼き難しかった」「味噌汁とたまご焼きおいしかった」「暑かったー!」などと話し、「来年もまたやりたいと思います。参加したい人―?」と聞かれると、全員が「はーい!」と元気よく手を挙げて返事をしていました。はじめは戸惑いも見せていた子どもたちが、だんだんと他学年の子どもたちや地域の方々とも打ち解けていく様子が印象的でした。

 2つ目は次の日の6月29日(日)に行われた、西川副まちづくり協議会子ども子育て部会による「子どもふれあい祭り」です。今回はニュースポーツを通して子どもたちと地域の大人のふれあいの場が設けられました。参加したのは、子ども16人、保護者を含む大人24人で、講師として佐賀市スポーツ推進委員の方々が来られ、わなげ、囲碁手玉、スカットボール、ボッチャの4種目を、子どもも大人も一緒になって楽しみました。

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 わなげは、思ったよりも手前で落ちてしまったりして、力加減が難しそうでした。囲碁手玉コーナーでは、お母さんチームvs子どもチームなど、大人チームvs子どもチームで対戦。大人も手加減はせず、真剣勝負の場では子どもが相手だからと容赦はしません。大人チームも子どもチームも夢中になってお手玉を投げていました。ボッチャコーナーでも、ルールを聞いていざ投球。私も1ゲーム体験させていただきましたが、実際にやってみると結構力加減が難しかったです。次はスカットボールコーナー。ゴルフやゲートボールの要領でボールをスティックで打って得点穴に入れるゲームです。こちらも体験させていただきましたが、なかなか狙い通りにボールが転がりません。見かねたまち協として参加されていた方から「コツはね、先の穴じゃなくて手元ば見て打つとよ」とアドバイスをいただくと、まっすぐ転がりました!が、力加減が難しく、ポイントは入りませんでした...。
 子どもたちは、大人のみなさんからコツを教わったり、上手くできた時には「やったねー!」と一緒に喜んでもらったりして「楽しかった!」とすっきりした笑顔で話し、最後は地域の方たちとハイタッチして帰っていきました。

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 主催したまち協子ども子育て部会会長の伊東さんは、「子どもたちが楽しんでいる表情が見られ、一緒に参加されたお父さん、お母さん方も協力的でよかった。スポーツ推進委員のみなさんをはじめ、たくさんの地域の方に来ていただけたので、自分も安心して見守ることができた。これからも続けていきたい。」と話し、今回のニュースポーツについても、「年齢関係なく楽しめるもの。誰も孤立しないように、みんなでできる、楽しめるものとして広めていきたい。」と話されていました。

 今回おじゃました2つの取り組みから、西川副には子どもたちを見守るあたたかいまなざしを持った地域の大人がたくさんいて、子どもたちがそのまなざしのもとでのびのびと活動する、素敵なまちだと感じました。

佐賀市教育委員会社会教育課 
子どもへのまなざし運動・若者支援推進室
子どもへのまなざし運動推進コーディネーター 北村
~できる人ができる時にできる範囲で~
★子どもへのまなざし運動 推進中!★

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